「ふじいくん・・・。それはお祝いの花束ではないやろ。花が段々になりすぎて、まるで墓花みたいや・・・」
と言われた経験があります。
その時は僕もまだ19才。花屋にアルバイトをしてから一週間ぐらいしかたたないまだぜんぜん花に慣れていない時でした。
上司である店長がきつい一言。
こんにちは。なんばのドラえもん花屋です。今日もどら焼き全開テンションです。・・。?
「火垂るの墓」はみなさんが良くご存じの、名作中の名作アニメです。なぜか8月になるとテレビでやってたりします。もう中年になって何回も見たのに、なんとなく見てしまう映画です。
ここではこの映画に関しての感想などはちょっとおいときますね。だらだらと書いてしまいそうなので。
ということで、かつての若かった日の事をなつかしく思い返しました。
あたりまえですけどあれから20年以上たった今は、お祝いの花束が墓花のようになったりはしません。
意識もうろうとなった「せつこちゃん」が、「わぁ・・きれい・・・♡」と復活パワーアップできるぐらいの花束も作ることができるようになりました。
逆に、。。。。墓花は平均レベルでは作れますが、他の仏花、墓花専門の花屋さんに比べるとあんまり上手ではないです。
当店、flowersalonosamuはあんまりというかぜんぜんお客さんからの墓花の依頼が少ないのです。
需要がないとあんまり作成しないので、得意じゃないのも仕方ありませんね。
はなしは少し変わって、最近はテレビや舞台などではふつうの花束よりもラウンドスタイルのブーケなどがちらほら主流になっているなぁーと感じます。
今風なのでしょう。流行りの花束もラウンドの画像がけっこう多い気がします。
ここで一つ気になって気づいたのがラウンドブーケの渡し方、贈り方です。
せっかくテレビで舞台発表の取材を受けテレビカメラを向けられているのに、ラウンドブーケの花の部分をカメラとは反対の向きで渡してる方がいてました。
名前は忘れてしまいましたけどその時の女優さんも一瞬あれ?と思ったのでしょうか、間がありました。
ラウンドブーケが渡されてカメラのフラッシュが数多くたかれた瞬間、いろんな方が気づかれたと思います。
ラウンドブーケもらった女優さん、現場にいるカメラマン。一握りのテレビの視聴者。
一番くやしかったのは、その女優さんのイメージで作り上げたであろう花屋さんではないでしょうか。
芸能界というのは、イコール広告業界です。
そんな華やかさ第一主義の世界で、せっかくのラウンドブーケがラッピングの和紙しか見えないとなれば宣伝効果半減ではないでしょうか。
それとも、そもそもそれがラウンドブーケ自体のデメリットなのかもしれません。花を向ける方向によってはまったく花が見えないということもありうるからです。
ここで花屋、flowersalonosamuからのちいさなお願いがあります。
自分と相手だけの2人の時は、右向き左向きどちらの方向なのかというと、
受け取る人の右手に花束の元を、左手に花先が来るようにするのが一般的なマナーであり心づかいです。
その他の位置づけ。第3者の視点(テレビカメラやスマホカメラなど)がある場合は
一般的なマナーなどは一切無視して、第3者視点に花が良く見えるよう配慮してもいいのではないかと断言します。
その場に何十人、何万人いようが、
だれでもない。花束を受け取る
主役のひと。その人だけの為に用意された花束。
その人の魅力を惹きだすためだけの花束なのだから。
フォーカスされるべきなのはマナーではありません。
人間なのです。